上腕三頭筋のバーベルメニューの効果的な鍛え方!筋トレ種目のポイント
上腕三頭筋は二の腕の外側にあり、肘を伸ばすときに収縮する筋肉です。
一般的に二の腕のたるみというと、この上腕三頭筋の上に乗っている皮下脂肪を表すことが多いですね。
普段の生活ではあまり使う機会の少ない筋肉ですので、それがたるみの原因でもあるわけです。
そんな上腕三頭筋の筋トレ種目として、バーベルを使ったメニューを2つご紹介します。
それぞれの種目で効果的に鍛えるための、フォームのポイントなどを解説しますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
まずは上腕三頭筋のことをよく知ろう!
上腕三頭筋はその名の通り3つの頭から成る筋肉で、それぞれ、外側頭、内側頭、長頭と名前が付います。
ちなみに、上腕三頭筋の拮抗筋(相反する働きをする筋肉)は上腕二頭筋で、力こぶという名前で知られています。
上腕二頭筋は長頭と短頭という2つの頭から成る筋肉で、筋肉の頭の数は上腕三頭筋の方が1つ多いんですね。
それぞれの筋肉の頭は,形や大きさは同じではありませんが、やはり数が多い分上腕三頭筋を大きくした方が、二の腕のサイズは太くなりやすいです。
そして普段あまり使わない筋肉なだけに、効果的に刺激を与えることで、見た目も筋力もとても大きな変化を感じることが出来る筋肉なんですよ。
上腕三頭筋は肘を伸ばすこと以外に、腕を内転させる(肘の骨を体の外側に向ける)動きでも使われます。
ということで、肘を伸ばす動作で外側頭と内側頭を、腕を内転させる動作で長頭を鍛えることが出来ます。
では、それぞれの動作で使われる筋肉を踏まえたうえで、バーベルを使った上腕三頭筋の種目をご紹介します。
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バーベルを使った上腕三頭筋の種目①「ナローベンチプレス」
ベンチプレスは通常は大胸筋をメインに鍛える種目で、上腕三頭筋は補助筋として使われます。
しかし、グリップの幅を狭く(ナローに)することによって、上腕三頭筋をメインに鍛える種目になるんですね。
大雑把に言えば、グリップが肩幅より広ければ大胸筋を、肩幅より狭くすれば上腕三頭筋を鍛える種目になります。
通常のベンチプレスは大胸筋に効かせるために、肩甲骨を寄せたりブリッジを作ったりするのですが、上腕三頭筋に効かせるナローベンチプレスの場合はそれらの動作は必要ありません。
関連記事:大胸筋を効果的に鍛えるベンチプレスのやり方!フォームのコツを解説!
大切なのは上腕三頭筋のストレッチ(進展)とスクイズ(収縮)を意識することで、出来るだけ可動域を大きく使ってトレーニングすることで、効果的に上腕三頭筋に刺激を与えることが出来ます。
グリップの幅はだいたい拳2~3個分の広さが良いと思います。
目安としては、ボトムポジションで上腕三頭筋のストレッチを感じることが出来、なおかつ手首に負担のかからない手幅が理想ですね。
そして、トップポジションでは肘をしっかりと伸ばし、上腕三頭筋の収縮を意識します。
この収縮の時に、肘の骨を外側に向けるように腕を内転させることで、上腕三頭筋の長頭にも効かせることが出来ます。
そして肘を閉じ気味で行うと上腕三頭筋の内側頭、開き気味で行うと外側頭に効かせることが出来ますので、目的に合わせた肘の位置で行うと良いですね。
ナローベンチプレスを行う時のバーの軌道は、大胸筋に効かせるベンチプレスと若干違います。
トップポジションでは肩の真上、ボトムポジションでは乳首を結んだ線、というポイントは同じなのですが、ナローベンチプレスは肩を下げたブリッジを作りませんので、トップポジションは通常のベンチプレスよりやや顔の方に上がるため、横から見たバーの軌道はナローベンチプレスの方が通常のベンチプレスより斜め軌道になるイメージです。
扱う重量は通常のベンチプレスより軽くなると思いますが、上腕三頭筋をしっかりと意識できる重量で行うようにして、回数は10~15回位のやや高回数が効果的だと思います。
もちろん効果には個人差があり、それよりも少ない回数で効果が現れる方もいます。
10~15回はあくまでも一つの目安として、上腕三頭筋にしっかりと効かせることや、セット後にパンプするかどうかを基準にしていただければと思います。
バーベルを使った上腕三頭筋の種目①「ライイングトライセップスエクステンション」
とっても長ったらしい名前ですが(笑)、ライイング(横になる)、トライセップス(上腕三頭筋)、エクステンション(伸ばす)、という意味で、こちらもベンチに仰向けに寝て行う上腕三頭筋の種目になります。
グリップの幅はナローベンチプレスと同じで、拳2~3個分の広さが良いと思いますが、好みによって変えていただいてもOKです。
エクステンションと名の付く通り、肘を伸ばす動作を意識する種目で、スタートポジションはナローベンチプレスとほとんど同じなのですが、下ろす位置がおでこの辺りという点が違います。
そして横から見た時のバーの軌道は、ナローベンチプレスは直線軌道なのに対して、ライイングトライセップスエクステンションはやや曲線軌道になります。
バーをスタートポジションに持ってきたら、そこから肘の位置を固定したまま、バーをおでこに向かって下ろすように肘を曲げて行きます。
ボトムポジションでは上腕三頭筋に負荷がかかってることを意識して、そこから再び肘を固定したまま肘を伸ばして行きます。
そしてトップポジションでは肘をしっかりと伸ばし、上腕三頭筋の収縮を意識します。
トップポジションで腕を内転させることで、上腕三頭筋の長頭に効かせることが出来るのは、ナローベンチプレスと一緒です。
そして肘を閉じ気味で行うと上腕三頭筋の内側頭、開き気味で行うと外側頭に効かせることが出来る点も同じなのですが、ライイングトライセップスエクステンションは肘を支点にして行う種目ですので、横から見たバーの軌道は、肘を閉じ気味の方が曲線軌道、開き気味の方が直線軌道に近くなります。
この種目はナローベンチプレスよりも扱う重量は軽くなるはずですが、慣れないうちはおでこに下ろす恐怖感もあると思いますので、しっかりと動作をコントロールできる重量で行っていただければと思います。
回数はナローベンチプレスと同じで、10~15回位のやや高回数が良いかと思いますが、それは一つの目安として捉えていただければと思います。
関連記事:ダンベルで二の腕を太くするための上腕三頭筋のトレーニング方法!
ストレートバーベルとEZバーの違いは?
大まかに分けるとバーベルにはストレートバーベルとEZ(イージー)バーの2種類があります。
元々バーベルといえばストレートバーベルのみだったのですが、あとからEZバーが登場しました。
EZバーの特徴は、ご覧の通り握る位置がWの形に曲がっています。
人間はカールやプッシュの動作を行う時、両手首の角度は水平ではなく、ややハの字になります。
その角度に合わせて作られたのがEZバーなんですね。
ですので、EZバーは手首に負担がかかりにくいというメリットがあります。
ただ、握る位置が決められていますので、グリップ幅に自由が効かない点はデメリットと言えるかもしれません。
個人的にはナローベンチプレスはストレートバー、ライイングトライセップスエクステンションはEZバーで行った方がやり易いと感じます。
もちろん逆のバーベルで行っても効果的ですので、その辺はバリエーションの一つと捉えていただいて、両方のバーベルがある環境の方は、好みで使い分けていただければと思います。
関連動画:ダンベルで二の腕を太くするための上腕三頭筋のトレーニング方法!
腕を太くしたい方も、逆に引き締めたい方も、普段あまり使わない上腕三頭筋をしっかりと鍛えることによって、理想の腕に近付けることが出来るはずです。
今回ご紹介したバーベルを使った上腕三頭筋の種目を、トレーニングのバリエーションの一つとして参考にしたいただければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。